AI顧問とは?できること・費用の相場・AIコンサルとの違いを整理しました

AI顧問は、社内にAI担当者を置けない会社がその役割を外部に委託する契約です。何をしてくれるのか、AIコンサルや研修と何が違うのか、費用はいくらか、そして選ぶときに確認すべき5点を、実際に提供している側から整理しました。

この記事の要点

  • AI顧問とは、社内にAI担当者を置けない会社が、その役割を外部に委託する契約形態です
  • 大きく「助言型」と「実装型」に分かれます。助言だけの契約を、手を動かせる人がいない会社が選ぶと宿題が増えます
  • 費用の目安は、助言中心で月5万〜15万円、成果物の制作まで含む顧問型で月10万〜30万円です
  • 選ぶときに確認すべきは、誰が手を動かすか、成果物の権利は誰のものか、契約が終わったあと何が残るかの3点です

「AI顧問」という言葉を見かけることが増えました。ただ、中身は提供している会社によってかなり違います。

一言でいうと、社内にAI担当者を置けない会社が、その役割を外部に委託する契約形態です。

この記事では、AI顧問が実際に何をするのか、AIコンサルや研修と何が違うのか、費用はいくらか、そして選ぶときに何を確認すべきかを整理します。提供している側が書いているので、その前提で読んでください。

この記事の数字について:弊社の料金と実績は実測値です。相場として挙げている数字は、各社が公開している料金ページと求人媒体の掲載レンジを並べたもので、統計ではありません。目安としてお読みください。

AI顧問とは何か

AI顧問とは、AIの活用を進める担当者の役割を、外部の人間が継続して担う契約です。

構造としては、税理士や社会保険労務士との顧問契約に近いものです。社内に経理部門を持つ代わりに税理士と契約するのと同じように、社内にAI担当者を置く代わりにAI顧問と契約します。

ここで大事なのは、「AIを教えてくれる人」ではないという点です。教えるだけなら研修で足ります。顧問が引き受けるのは、どの業務をAIに渡すかを決めて、実際に渡して、社内で使われる状態にするところまでです。

なぜ「顧問」という形が出てきたのか

従業員10〜100名の会社の経営者と話していると、ほぼ全社が同じ状態になっています。ツールは知っている。重要性も分かっている。それでも半年前と変わっていない。

止まっている原因は、進める担当者が社内にいないことです。この点は別の記事に詳しく書きました。

そして担当者を置こうとすると、選択肢は3つしかありません。採用する、既存社員に兼任させる、外部に置く。AI顧問はこの3つ目にあたります。それぞれの費用と、動き出すまでの時間はこちらで比べました。

AI顧問がやること

進め方は提供会社によって違いますが、成果物の制作まで行う顧問であれば、おおむね次の4つです。弊社は1か月で1業務を1周させています。

AI顧問が入ってからの1か月の流れ。業務を洗い出す、1業務を選ぶ、作って渡す、使われるまで見る

1. 業務の洗い出し 何にどれだけ時間がかかっているかを一緒に書き出します。ここを飛ばすと、たいてい「一番大変な業務」から手をつけることになり、失敗します。

2. 対象業務の選定 頻度が高く、手順が決まっていて、間違えても取り返しがつく業務から選びます。選び方は別の記事にまとめました。

3. 成果物の制作 プロンプト、マニュアル、社内GPT、AIエージェント。手を動かすのは顧問側です。ここが助言型との分かれ目になります。

4. 定着の確認 翌月、実際に使われているかを見ます。使われていなければ作り直します。使われていれば次の業務へ進みます。

助言型と実装型。ここが一番大きな分かれ目です

AI顧問を名乗るサービスは、大きく2つに分かれます。

助言で終わるのか、成果物が残るのか。

助言型 実装型
毎月やること 面談、進め方の助言、ツールの紹介 対象業務の選定、成果物の制作、定着の確認
手を動かすのは 顧客側 顧問側
月末に残るもの 議事録、方針 動くもの(プロンプト、社内GPT、マニュアル)
費用の目安 月5万〜15万円 月10万〜30万円
向いている会社 社内に手を動かせる人がいる会社 社内に担当者がいない会社

助言型が悪いわけではありません。社内にエンジニアや情シスがいて、方向性だけ相談したい会社には合っています。

ただし、社内に手を動かせる人がいない会社が助言型を選ぶと、宿題だけが増えます。 毎月の面談で「次はこれをやりましょう」と決まり、誰も着手しないまま翌月の面談を迎える。これがいちばん多い失敗です。

契約前に、「今月は何が納品されますか」と聞いてください。 答えが議事録と方針だけなら、それは助言型です。

AIコンサル・研修・ツール導入との違い

契約の形 主に残るもの 期間
AI顧問 月額の継続契約 成果物と運用ルール(実装型の場合) 3か月〜継続
AIコンサルティング 案件ごとのプロジェクト契約 調査報告書、導入計画 2〜6か月
AI研修 回数契約 受講者の知識 単発〜数回
ツール導入支援 ツール料金+初期設定費 導入されたツール 導入まで

名称に厳密な定義はなく、AIコンサルと名乗って顧問型の支援をしている会社も、その逆もあります。名前ではなく、契約書に書かれている成果物で判断してください。

なお、研修とツール導入が不要という話ではありません。順番の問題です。使う業務が決まっていない状態で全社研修をしても、受けた人がそれぞれ「自分の仕事のどこで使えるか」を考える宿題を持ち帰るだけになります。

費用の相場

各社が公開している料金を並べると、おおむね次の並びになります。

支援の内容 月額の目安
助言中心・月1〜2回の面談 5万〜15万円
成果物の制作まで含む顧問型 10万〜30万円
常駐に近い支援、CAIO(AI責任者)代行 30万〜100万円

実際に各社が公開している料金を並べ、そこに何が含まれるかまで比べたものはAI顧問サービスを比べましたにまとめています。

個別のシステム開発は、これとは別建てになるのが一般的です。用途を絞った小さなものでも数十万円、業務システムと連携するものは数百万円からという水準です。

最低契約期間は3〜6か月としているところが多く見られます。1か月で成果が出る性質の仕事ではないため、期間の縛り自体は不自然ではありません。ただし6か月以上の縛りがあり、かつ毎月の納品物が定義されていない契約は、慎重に見たほうがよいと考えています。

参考までに弊社の条件を書いておきます。月額15万円(税別)、現在は事例掲載にご協力いただく4社限定で月額10万円、初期費用は0円、最低契約期間は3か月です。AIツールの利用料だけは、御社のアカウントでのご契約となるため実費でご負担いただきます。

向いている会社、向いていない会社

向いているのは、こういう会社です。

  • 従業員10〜100名で、情シスやAI専任の担当者がいない
  • 経営者がAIの必要性は理解しているが、進める時間がない
  • 「まず何から手をつけるか」の段階で止まっている
  • 定型的な事務作業が社内に複数ある(書類作成、転記、集計、問い合わせ対応)

向いていないのは、こういう会社です。

  • 社内にAIを進められる人がいて、すでに動いている(相談相手が要るなら、助言型のほうが安く済みます)
  • 作りたいシステムがすでに決まっている(それは開発会社への発注です)
  • 全社で一斉に、今月中に、という前提がある(1業務ずつしか進みません)

選ぶときに確認する5点

  1. 誰が手を動かすのか。 顧問側か、自社側か。ここが曖昧な契約が一番危険です。
  2. 成果物の権利は誰のものか。 作ったプロンプトや社内GPTが提供側の資産になる契約もあります。
  3. AIツールの契約主体はどちらか。 提供側のアカウントで動いていると、解約と同時に使えなくなります。
  4. 契約が終わったあと、何が残るか。 残るものがなければ、それは支援ではなく代行です。
  5. 最初の1か月で何が出てくるか。 具体的に答えられない相手とは、進め方の認識が合いません。

3番目は見落とされがちですが、情報の取り扱いにも直結します。弊社の考え方は情報の取り扱いに書いています。

よくある誤解

「まずAI戦略を立てましょう」から入るもの

戦略が不要なわけではありませんが、手をつけた業務が1つもない状態で作った計画は、ほぼ実行されません。 1業務でも通してみると、自社にとって何が向いていて何が向いていないかが分かります。ロードマップはそのあとで十分です。

「全社研修から始めましょう」

研修は、使う場面が決まっている人には効きます。決まっていない人が受けると、その場では納得して、翌週には元に戻ります。

ツールの導入がゴールになっているもの

法人向けのアカウントを配って終わり、という支援があります。配っただけでは使われません。使われるかどうかは、ツールではなく「その業務のやり方が変わったかどうか」で決まります。

まとめ

AI顧問とは、社内にAI担当者を置けない会社が、その役割を外部に委託する契約です。選ぶときは、助言だけの契約か、成果物が残る契約かをまず見分けてください。

弊社は後者として、1か月で1業務ずつ、御社の仕事をAIへ引き継いでいく顧問サービスを提供しています。何から手をつけるべきかの整理だけでもお役に立てますので、まずは資料をご覧ください。

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よくある質問

AI顧問とAIコンサルティングは何が違いますか?
明確な定義の違いはなく、名乗り方の差である場合も多くあります。実務上の違いは、契約期間と手の動かし方に出ます。コンサルティングは課題ごとのプロジェクト契約で、調査と提案が中心になりがちです。顧問は月額の継続契約で、対象業務の選定から成果物の制作、社内での定着までを継続的に担います。名称ではなく「成果物が残る契約かどうか」で見分けてください。
AI顧問の費用相場はいくらですか?
各社が公開している料金を並べると、助言中心で月5万〜15万円、実装まで含む顧問型で月10万〜30万円、常駐に近い支援やCAIO代行で月30万〜100万円という並びになります。個別のシステム開発は顧問料とは別建てで、数十万円から数百万円かかります。金額だけでなく、その月に何が納品されるかを確認してください。
従業員10名程度の会社でもAI顧問を頼めますか?
頼めます。むしろ規模が小さい会社ほど、AI担当者を1人雇う余裕がないため外部に置く合理性が高くなります。判断の目安は人数より「AIを進める担当者が社内にいるかどうか」です。担当者がいて動けているなら、顧問は不要です。
契約が終わったあと、何が残りますか?
契約によります。ここが最も差が出る点なので、契約前に必ず確認してください。弊社の場合は、プロンプト、マニュアル、社内GPT、AIエージェント、運用ルール、AI活用ロードマップの権利がすべて顧客に帰属し、契約終了後もそのまま使えます。逆に、提供側の環境にしか成果物が残らない契約では、やめた時点でゼロに戻ります。

AI担当がいなくても、
会社のAI活用資産は増やせます。

まずは60分。昨日の仕事を一緒に振り返り、最初にAIへ引き継ぐ仕事を見つけましょう。

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